口臭は唾液が主原因
口臭に悩んでいる人のほとんどが唾液が原因だといわれています。唾液は口臭の鍵を握る重要な存在なのです。
口内にはさまざまな細菌が常在しています。食べカスから発せられる細菌をはじめ、口臭の原因となる細菌も多数存在しているのです。
本来、口内の衛生環境は唾液によって維持されています。唾液には殺菌作用と浄化作用が備わっており、食べかすを洗い流すと同時に細菌の繁殖を抑えることができるのです。しかし、この唾液の分泌量が少なくなってしまうと口臭の原因となってしまうことがあるのです。
ドライマウスという言葉が注目されるようになっています。口内が乾燥し、唾液の分泌量が減少している人が増えているのです。ドライマウスと口臭との間には密接なかかわりがあり、両方の悩みを抱えることも少なくありません。
唾液の分泌量の減少にはさまざまな要因があります。まずよく噛んで食べないこと。それから緊張状態が続いてしまうこと。この2点は現代社会に非常に多いケースと言われています。そのほか、口呼吸が増えていることや、朝食や昼食を抜いてしまうことで空腹状態を長く続けてしまうことなども唾液の分泌量を減らす要因となっています。
このように、唾液の分泌量が口臭の原因になっていることが多いのです。よく噛んで食べる。朝食をしっかり食べるよう心がけるといった日常生活の改善によって口臭が解消されることもあるので、口臭に悩まされている人はまず生活習慣を見直すところからはじめてみてはいかがでしょうか。
臭いをもたらす物質
口臭をもたらす重大な原因と言われているのが硫化水素です。
これは硫黄が嫌気性細菌によって変化したもので、硫黄特有の独特の臭気が特徴となっています。毒性が非常に強いことでも知られており、口臭だけでなく健康にも悪影響をもたらす物質でもあります。専門家のなかには硫化水素が原因でガンになる可能性があると指摘する人もいます。
この硫化水素は口の粘膜から剥がれ落ちた細胞や、唾液に含まれたたんぱく質が代謝されること、あるいは歯石や歯垢によっても発生します。
口内の衛生環境が口臭の大きな原因となることは誰でも知っています。しかし歯磨きを怠ることでたまる歯石や歯垢がこの硫化水素のような毒性の強い物質をもたらすことはあまり知られていないでしょう。
歯石や歯垢のほか、舌の表面に付着する白い垢「舌苔(ぜったい)」も硫化水素をもたらす重大な原因となります。
もうひとつ、口臭をもたらす物質として知っておきたいのがVSC。正式名称は揮発性硫黄化合物と呼ばれるものです。これは唾液に溶け込みやすいという特徴があり、口内に多く発生している場合には唾液に苦味を感じることで気づくことができます。
そのほかにもメチルメルカプタンやジメチルサルファイドといった物質も口臭の原因になることが知られています。これらは口内の衛生環境が悪かったり、体調が悪い場合などに発生することがほとんどなので、口臭対策には日常生活のチェックが欠かせないものになるでしょう。
口臭と胃の関係
口臭の原因に胃の健康状態が指摘されることがあります。
胃の中にある消化物が悪臭を放ち、口にまで達して口臭の原因になるというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。臭いを放つ食物を食べた場合や、胃の調子が悪い場合など、胃から悪臭が口に達してしまうというイメージです。
しかし、実際には胃と口臭との間にはほとんど関係がありません。健康な胃の場合には口臭に影響をもたらすことはないのです。
これは胃と食道のメカニズムから明らかになっています。食道と胃との間には噴門という部分があり、隔てられています。これは食事の際、食物が通過する際にのみ開くもので、普段は閉鎖されています。そのため胃の臭いが口にまで達することはないのです。唯一の例外がゲップ。しかしこれはあくまで一時的なもので口臭と分類するべきものではないでしょう。
ただ、直接的には関係がない胃と口臭ですが、間接的に影響をもたらすことがあります。それは舌苔。舌の表面に付着する白い垢であるこの舌苔は胃の健康状態が乱れている場合にたまりやすくなっています。舌苔は口臭の大きな原因となるので、胃の健康状態も間接的には重要な意味を持ってくることになるのです。
このように、胃と口臭の関係は世間で思われているほど直接的なものではありません。少なくとも胃の中に含まれている食べ物が口臭をもたらすということはないので注意したいところです。口臭の原因のおよそ8割は口内が原因だとも言われています。世間のイメージに惑わされず、正しい原因を特定することも対策には重要になってくるでしょう。
